皆さん、こんにちは。兵庫県神戸市を拠点に、総合建設工事やリフォーム事業を手がけている橋本建設株式会社です。
建築施工管理技士の資格取得を考える際、「2級を経ずに、いきなり1級から受験することはできないだろうか」という疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、令和6年度の制度改正を踏まえつつ、1級建築施工管理技士にいきなり挑戦することが可能なのか、そのための最新の受験資格、そして効率的な合格への道筋について、メリット・デメリットも考慮しながら解説していきます。
■1級建築施工管理技士は、いきなり受験可能?
まず結論から言うと、1級建築施工管理技士の一次検定については、令和6年度の制度改正により、いきなり受験することが可能になりました。2級からのステップが必須ではなくなり、挑戦しやすくなったと言えるでしょう。この改正により、試験が行われる年度中に満19歳以上になる方であれば、学歴や実務経験に関わらず、誰でも一次検定に挑戦できる道が開かれました。
しかし、これはあくまで一次検定の話であり、1級建築施工管理技士の資格そのものをすぐに取得できるようになったわけではありません。 最終的な資格取得には、一次検定合格後の実務経験を経た上での二次検定合格が必要です。
とはいえ、一次検定に合格することで「1級建築施工管理技士補」という資格を得られる点は見逃せません。これは、早期に専門性を高め、技士補として実務経験を積みながら二次検定、ひいては1級本体の資格取得を目指せるという、資格取得までの期間を有効に活用できる道筋ができた、ということです。1級建築施工管理技士補は、その名の通り、1級建築施工管理技士をサポートする大切な役割を担う資格です。また、この技士補の資格を取得すると、新たに監理技術者の補佐を務めることも可能になりました。
■1級建築施工管理技士の受験資格
1級建築施工管理技士の受験資格について、一次検定と二次検定に分けて具体的に見ていきましょう。
・一次検定
一次検定は、試験実施年度において満19歳以上になる方であれば、誰でも受験できます。例えば、令和7年度の試験であれば、平成19年4月1日以前に生まれた方が対象です。先にお伝えした通り、学歴や実務経験に関する条件はありません。
・二次検定
二次検定を受けるには、まず一次検定に合格していることが前提です。その上で、以下のいずれかの実務経験の条件を満たす必要があります。
一次検定に合格した方は、その後、実務経験を5年以上積むか、あるいは特定実務経験を1年以上含み、かつ合計で3年以上の実務経験を積むこと、もしくは監理技術者補佐として1年以上の実務経験を積むこと、これらのいずれかの条件を満たせば二次検定を受けることができます。
既に2級建築施工管理技士(二次検定)に合格している方については、2級二次検定合格後に、実務経験5年以上、または特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上のいずれかを満たせば、1級の二次検定を受験できます。
一級建築士試験に合格している方も同様に、一級建築士試験合格後に、実務経験5年以上、または特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上のいずれかの条件を満たすことで、1級の二次検定に進めます。
※なお、ここでいう特定実務経験とは、建設業法が適用される請負金額4,500万円(建築一式工事の場合は7,000万円)以上の比較的大規模な工事で、監理技術者や主任技術者の指導のもとで施工管理を行った経験、または自身がその立場で実務を行った経験のことです。また、監理技術者補佐経験とは、1級建築施工管理技士補の資格を持って、専任の監理技術者が必要な工事現場で、その仕事を手伝った実務経験を指します(単なるお手伝いのような経験は含まれません)。
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■いきなり1級を目指すメリットとデメリットは?
令和6年度の改正で挑戦しやすくなった「1級建築施工管理技士」ですが、実際にその道を選ぶかどうかは、メリットと注意点の両方を理解した上で判断するのが良いでしょう。
・メリット
まず、時間や費用を節約できる可能性があるのは大きなメリットです。2級の資格取得プロセスを飛ばして直接1級を目指せるため、学習時間や受験費用を抑えられます。また、年齢条件を満たせば、学生の方や業界未経験の方でも早くから一次検定に挑戦でき、目標を早く定めることができます。
一次検定に合格すれば「1級建築施工管理技士補」として、実務の世界でスキルアップを始めることができます。最終的に1級建築施工管理技士資格を取得すれば、キャリアアップや収入アップに繋がり、建設業界でのご自身の価値を高める上で有利になると考えられます。
・デメリット
一方で、1級の試験、特に二次検定は2級と比べて難易度が高いという点は注意が必要です。実際の現場経験に基づいた知識や応用力が試される問題も多く、経験がない場合は答えるのが難しく感じるかもしれません。特に記述式の問題では、実務経験の有無が解答に影響が出やすいかもしれません。
また、2級レベルの基礎知識がない状態から学習を始める場合、勉強しなければならない範囲が広く、合格のためにはしっかり学習時間を確保し、計画的に進める必要があります。さらに、一次検定に早く合格できたとしても、二次検定に必要な実務経験年数を満たすまでは資格取得とはならない点も考え、資格取得までの全体の期間を見据えて計画を立てることが大切です。
■【タイプ別】1級建築施工管理技士の合格の最短ルートは?
1級建築施工管理技士資格を効率よく取得するためには、まず一次検定にできるだけ早く合格して「1級建築施工管理技士補」の資格を得ることが、まず大切なことです。満19歳以上であれば挑戦できるので、早期の合格を目指すのがおすすめです。
その後の二次検定へのルートは、一人ひとりの状況によって異なります。ご自身の状況に合わせて、最も効率的なルートを選択できます。ここでは主なルートをいくつか紹介します。
・実務経験5年以上(基本ルート)
一次検定に合格した後、特に実務経験がない状態からスタートする場合、5年間の実務経験を積むことが二次検定受験への基本的なルートとなります。
・一次合格後、特定実務経験1年含む3年以上の実務経験
もし特定実務経験(※)を積める機会があれば、二次検定受験に必要な実務経験期間を3年(そのうち特定実務経験1年以上を含む)に短縮できます。大規模工事などに携われる環境にいる方は、このルートを検討できます。
(※特定実務経験:請負金額4,500万円以上の工事等での指導下の経験、または自身が主任技術者等として行った経験)
・一次合格後、監理技術者補佐1年以上の実務経験
さらに、1級技士補として監理技術者補佐の経験(※)を1年以上積むことで、最短1年の実務経験で二次検定に進むチャンスがあります。これは今の制度での早いルートのひとつです。 (※監理技術者補佐経験:1級技士補として、専任の監理技術者が必要な工事でその補佐をした経験)
・学歴+実務経験(旧受験資格)
加えて、学歴と実務経験を組み合わせた旧制度の受験資格も、経過措置として令和10年までは利用できます。このルートでは、1級一次検定合格または一級建築士試験合格を前提に、学歴に応じた年数(指導監督的実務経験1年以上を含む)の実務経験が必要です。例えば、指定学科の大学を卒業した場合は3年以上、指定学科以外の大学卒(または高度専門士)の場合は4年6か月以上の実務経験が必要になります。
詳しい学歴と実務経験については、一般財団法人建設業振興基金のサイトをご確認ください。
出典:一般財団法人 建設業振興基金「1級 建築施工管理技術検定のご案内」
》2級建築施工管理技士に合格するための勉強時間は?試験の難易度や効果的な勉強法を紹介!
■まとめ
1級建築施工管理技士は、令和6年の受験資格改正によって、試験実施年度に満19歳以上となる人であれば誰でも受験が可能になりました。しかし、二次検定を受験するためには実務経験が必要になることや、2級レベルの基礎知識がない状態だと試験対策の勉強に時間がかかる恐れがあることなども考慮して受験を検討することが大切です。
1級建築施工管理技士の資格を取得すると活躍の場が広がり、キャリアアップや年収アップも目指せます。自分にとって適切な取得ルートを見極めて、取得を目指せるとよいでしょう。
■橋本建設ではリフォームや公共工事の建築施工管理技士を募集しています!
橋本建設は、神戸市で公共工事や民間の建築工事、住宅リフォームなどを行う総合建設会社(ゼネコン)です。創業50年の安定した企業で、神戸市優良工事表彰も2年連続で受賞しています。
当社では、未経験から入社したスタッフや女性の施工管理スタッフ、20代や30代の若手社員も多く活躍しています。実際に、未経験で入社し、わずか1年で1級建築施工管理技士補の資格を取得した社員や、その先の1級建築施工管理技士(二次試験)合格を目指して経験を積んでいる若手もいます。 このように、新卒や未経験の方でも安心してスキルアップを目指せる環境です。
また、当社は神戸市を拠点とした地域密着の企業であるため、転勤もなく、働きやすい環境を整えています。年間休日は今年から113日にアップし、ゆくゆくは120日を目標で考えています。有給取得推進日も設けており、時間単位での取得も可能なので、プライベートと両立しやすい環境です。
さらに、当社は資格取得支援制度や資格手当など福利厚生も充実しているほか、働き方改革に向けたDXの導入によって残業時間の削減も実現しています。
橋本建設では、リフォームや公共工事の建築施工管理技士を募集しています。ぜひ、当社で建築施工管理技士として一緒に働いてみませんか?少しでもご興味がある方は、お気軽にお問い合わせください。
最近では、働きやすい環境を整備のため、本社ビルのリニューアルを行い、トイレや更衣室の改修なども行いました。
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