皆さん、こんにちは。神戸市を中心に兵庫県南部で総合建設工事を手掛けている橋本建設株式会社です。弊社は総合建設会社として、学校や駅などの公共工事から、新築、建物のリニューアル工事をプランニングから施工、アフターフォローまで行っています。
さて本日は、一級建築施工管理技士についてのお話をいたします。一級建築施工管理技士の検定試験の合格率、難易度、合格するための学習方法などを詳しく解説するので、資格の取得を目指している方はぜひ参考にしてください。
■一級建築施工管理技士試験の概要
まずは、一級建築施工管理技士試験がどのようなものかといった説明から始めましょう。
・資格の役割とメリット
一級建築施工管理技士は国家資格であり、資格を取得すると、工事現場で監督・管理者として働くことができます。
扱える業務に制限がなく、施工計画、工程管理、品質管理、安全管理など幅広く対応できます。
また、建築現場において設置が義務づけられている監理技術者または主任技術者の資格をも取得できるのが一級建築施工管理技士です。
さらに、資格取得により、年収や給与面でも恵まれます。
・受験資格
一級建築施工管理技士の試験には、第一次検定と第二次検定があり、それぞれ受験資格が異なります。
第一次検定の受験資格は、試験実施年度に満19歳以上となる者 (令和6年度に申請する場合、生年月日が平成18年4月1日以前)です。こちらはクリアできる人が大半でしょう。
第二次検定の受験資格には様々な条件があります。まず旧受験資格と新受験資格があるのですが、令和10年までは経過措置として旧受験資格での受験も可能です。
なお、こちらは令和6年度の試験の受検資格であり、すでに申請時期・試験日ともに過ぎています。令和7年度の試験についての概要は追って発表があるでしょうから、それをお待ちください。
・筆記試験と実地試験の違い
第一次検定は学科試験であり、様々な項目についてマークシート方式で回答していきます。
第二次検定は以前実地試験と呼ばれていましたが、名称が変更になりました。新しい第二次検定での試験内容は記述問題とマークシート形式の問題になっています。実地試験という名称ではなくなったものの、経験記述の問題はかなり難しいので、しっかり対策をしなければいけません。
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■一級建築施工管理技士試験の合格率
一級建築施工管理技士試験の合格率を見てみましょう。
▼第一次検定の合格率
2024年度 36.2%
2023年度 41.6%
2022年度 46.8%
2021年度 36.0%
2020年度 51.1%
2019年度 42.7%
2018年度 36.6%
▼第二次検定の合格率
2023年度 45.5%
2022年度 45.2%
2021年度 52.4%
2020年度 40.7%
2019年度 46.5%
2018年度 37.1%
2024年度の第二次検定試験はまだ終わったばかりなので、結果は分かりませんが、過去の推移を見てみると、第一次検定試験の合格率は40%前後になっています。第二次検定の方は45%程度。半分以上の人が試験に落ちるので、かなり難易度が高いと言えるでしょう。
また、両方の試験に合格しないと、一級建築施工管理技士になれませんが、一発で両方に合格する人は13~20%とかなり低くなっています。
■ 一級建築施工管理技士の難易度
一級建築施工管理技士試験の難易度がどうなっているか、確認してみましょう。
・試験の合格基準
一級建築施工管理技士試験では、第一次検定、第二次検定ともに得点率が60%以上で、合格となります。
ただし、第一次検定で全体の得点率が60%以上でも、「施工管理法(応用能力)」の得点率が60%を下回ると、不合格になります。
■合格率に影響を与える要因
一級建築施工管理技士試験の合格率に影響を与える要因を見てみましょう。
2021年度から一級建築施工管理技士試験が改訂されています。それまでは、第一次検定が学科試験、第二次検定が実地試験でした。改訂後は、第一次検定では1級建築施工管理技士補としての能力を問う問題が出題され、第二次検定では経験記述と呼ばれる問題が出題されます。これが非常に難しいとも言われ、改訂により難易度が上がったとも言われます。
第二次検定の受検資格には実務経験5年以上というものがあります。第一次検定に合格しても、実務経験が不足していると、第二次検定には合格できません。
受験者数が多いか少ないかは、合格率に影響はしないようです。受験者数が少ないから合格率が上がる、受験者数が多いから合格率が下がるということはありません。
■ストレートで合格するための学習方法と対策
一級建築施工管理技士試験にストレートで合格するには、どのような学習をし、どのような対策を立てればいいでしょうか。考えてみましょう。
・余裕を持ったスケジュールで勉強する
一級建築施工管理技士試験を受験する場合は、余裕を持ったスケジュールを確保しながら勉強するようにしましょう。
工事の仕事が忙しくなったり、私生活に時間を取られたりすると、勉強時間の確保がしにくくなり、試験日が近くなって、慌てて知識を詰め込むことにもなりかねません。
しかし、そのような勉強法では、難易度の高い試験問題への対応も難しくなります。応用問題や細かい数値をという問題には解答できない恐れがあります。
そのため、試験日から逆算して、十分な日程を確保しながら勉強するようにしましょう。
・制度改正後の問題の傾向を知っておく
一級建築施工管理技士試験では制度改正がありましたが、制度改正後の問題傾向を把握しておく必要があります。改正後も少しずつ変更が加えられているので、最新情報をつかみ、十分な準備をした上で試験に臨むことがストレート合格への道です。
・経験記述の対策を念入りにする
一級建築施工管理技士試験で特に難易度が高いとされているのが第二次検定の経験記述の問題です。配点も高く、ここで躓くと、合格が難しくなります。
経験記述では、これまでに経験した工事の内容を思い出して記述する部分があります。もし詳細を忘れていると、回答を書くことさえできなくなってしまうのです。
細かな内容も問われるので、ウソの記述をしてごまかすことはできません。また、参考書の丸写しも通用しません。
では、どのように対策をすればいいのかというと、事前に回答する内容を考えておくことです。出題傾向なども把握しながら、どのようなことを書けばいいかまとめておけば、対処しやすくなります。
■まとめ
今回は、一級建築施工管理技士試験の合格率や難易度、ストレートで合格する方法などの解説をしました。
一級建築施工管理技士は難易度の高い試験で、合格率も高くはありません。それだけにしっかり学習をし、対策を立てた上で試験に臨む必要があります。何かと忙しいとは思いますが、勉強の時間を十分に確保して、試験を受けてください。
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