皆さん、こんにちは。兵庫県神戸市を拠点に、兵庫県南部地域で総合建設業やリフォーム事業を手掛ける橋本建設株式会社です。
建設業界では、長時間労働や休日の少なさ、生産性の低さなども長年の課題になってきました。結果として近年では人手不足に陥っており、抜本的な改革が求められています。
その手段として期待が高まっているのが、「DX化」や「建設DX」と呼ばれるものです。DXは、メディアでも頻繁に取り上げられるようになった言葉ですが、建設業におけるDXとは何なのでしょうか。また、どのような効果が見込まれるのでしょうか。ここでは建設DXの内容や、橋本建設におけるDX化の状況について詳しく解説します。
■最近よく聞くDX化や建設DXって何?
今やDXという言葉は、メディアで見かけない日がないほどになっています。とはいえ、具体的にどういう意味なのか、実はよく知らないという方も多いのではないでしょうか。そこでまずは、DXおよび建設DXの意味を確認しておきましょう。
・DXとは?
DX(Digital Transformation / デジタルトランスフォーメーション)とは、進化したデジタル技術の浸透によって、人々の生活をよりよくしていこうという取り組みのことです。経済産業省の「DXの推進指標」では、DXを以下のように定義しています。
「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」
要するに、昨今の激しい市場の変化に対応するため、各種IT技術を活用して、仕事の内容や働き方を変えていこうというわけです。業務改善のための取り組みとして扱われることも多いのですが、実際は上記の定義の通り、ビジネスモデル自体の変革をも狙っています。最近はコロナ禍で世の中が大きく変化したこともあって、より注目されるようになりました。
・建設DXとは?
建設DXとは、文字通り建設業界で行うDXのことです。AIやICTといったデジタル技術を活用し、建設業界が抱えている課題の解消を狙っています。もともと建設業界はデジタル化が遅れ気味でしたが、近年では大手のゼネコンから地方の中小企業に至るまで、多くの企業が建設DXに取り組んでいます。
■なぜ今、建設DXが求められているのか?
現在、建設業界では建設DXが推進され、多くの企業がDXに取り組んでいます。なぜ今、建設業界でDXが求められているのでしょうか? 大きな理由は以下の2つです。
・働き方改革が進んでいる
建設業界では、少ない休日や長時間労働の常態化など、労働環境の悪さ・生産性の低さが長年の課題となってきました。そのため近年では、働き方改革が進められています。直近の大きな変化は、2024年の4月から、罰則付きで時間外労働の上限規制が設けられることです(他の業界ではすでに適用済み)。
これに合わせて時間外労働を削減するためには、業務の効率化を図る必要があります。その手段であり、大きな助けとなるのが建設DXなのです。
・国が建設DXを推進している
もう1つの大きな理由は、国が建設業界のDXを推進していることです。たとえば政府は、ICT(情報通信技術)を活用して生産性の向上を図る「i-Construction(アイ・コンストラクション)」を推進しています。国土交通省も「インフラ分野のDX」を唱え、組織体制の整備や、一部の公共工事におけるBIM/CIM(後述)の活用の義務化といった方策を打ち出しました。
実際に建設DX向けの予算も確保されており、国が建設業界の改革を大きな課題と捉え、力を入れていることがわかります。今後、建設DXはますます加速するでしょう。
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■建設DXではどんな技術が活用されているの?
建設DXを実現するためには、さまざまなデジタル技術を導入する必要があります。建設DXで活用されている、代表的な技術を見ていきましょう。
・BIM/CIM
BIM/CIM(ビム/シム)とは「Building Information Modeling」および「Construction Information Modeling」の略称です。構造物を立体的な画像で表すことができるデジタル技術で、従来の2次元的な図面と異なり、完成した状態を正確に把握できます。顧客や関係者の理解が深まり、説明や打ち合わせの時間が短縮され、意思決定が迅速になるのが大きなメリットです。
また、建物の構造・性能の検討や、設備との干渉の確認といったシミュレーションを行うこともできます。結果として建造物の品質が向上し、無駄なコストを削減することが可能です。
これにより設計品質が向上し、無駄なコストを削減することができます。事業全体にわたり関係者間の情報共有を容易にするだけでなく、一連の建設生産・管理システムの効率化・高度化を図ることができる技術です。2023年度からは、小規模工事を除くすべての公共事業において、BIM/CIMが原則適用となります。
・クラウド
クラウドは、インターネット上の仮想サーバーなどを利用できるサービスです。通常、パソコンのソフトウェアや入力したデータは、パソコン本体のディスクや会社のサーバー(データ保管用のコンピュータ)に保管されます。しかし、クラウドサービスを使えば、あたかもインターネット上にサーバーが置いてあるかのようにデータを保管できるのです。
そのためクラウドを活用すると、ネット環境さえあればどこからでもデータにアクセスでき、リアルタイムで工事の情報共有などを行えます。写真・図面・工程表・日報などを、スマートフォンやパソコンで一元管理できる「施工管理アプリ」もクラウドサービスの一種であり、業務の効率を大幅に高めてくれます。
・ICT
ICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)とは、インターネットなどを利用して人と人をつなぐ技術のことです。建設DXでは、遠隔地からの機器の操作や自動化、ドローンで撮影した画像の3次元測量データ化、リモートグラスを用いたリアルタイムコミュニケーション、AR技術を使った設計図の現場共有などに活用されています。
・IoT
IoT(Internet of Things)とは「モノのインターネット」という意味です。あらゆるモノをインターネットに接続し、相互に情報交換する仕組みを指します。センサーで収集したデータをさまざまな用途に活用することが可能で、現場の天気や位置情報、作業員の体調まで把握できます。これらは現場の生産性向上に役立つでしょう。
また、離れた場所からの機器の作動や危険エリアの監視なども可能です。さらに、収集したデータをAIにより分析・解析することで、作業や技術の標準化と「見える化」を実現し、技術承継にも役立てられます。
・AI
AI(Artificial Intelligence)とは「人工知能」のことです。簡単にいうと、従来は人間にしかできなかった知的な行為を機械に実行させることを指します。現在のAIの中心的な技術は機械学習、つまりコンピュータに「学ばせる」ことです。AI を活用すると、膨大なデータを速やかに処理させたり、短時間で最適な答えを導き出したりすることが可能になります。
建設DXでは、建機の自立走行や単純作業の自動化、現場の画像認識による進捗状況の判定、設計段階における安全性や耐震性の計算・解析などに使用されます。今まで人間にしかできなかったことを機械に代行させられるようになるため、作業の効率や安全性の向上、省人化などに大いに役立つでしょう。
■実現すると何が変わる? 建設DXのメリット
それでは実際のところ、建設DXが実現されると、どのようなメリットが得られるのでしょうか? 主なメリットを挙げてみましょう。
・人手不足の改善
現在、建設業界は人手不足が深刻化しています。しかし、建設DXによってドローンや自立型建機、遠隔操作、AI技術などを導入すると、従来と同じ仕事を少人数でできるようになるため、人手不足の解決につながると期待されています。
・業務の効率化
施工管理アプリの導入による情報共有や、遠隔臨場による立会などを導入すると、施工管理が頻繁に現場へ足を運ぶ必要がなくなります。認識の食い違いによるトラブルも防げるでしょう。また、BIM/CIMによる3次元データは、設計や打ち合わせにかかる時間を大幅に短縮してくれます。これらを活用することで、業務の効率を大幅にアップさせられるのです。
・労働環境の改善
上記の人手不足の改善や業務の効率化が実現すれば、結果として時間外労働は大幅に削減され、休日も取得しやすくなります。建設業界の長年の問題だった過酷な労働環境が改善され、より働きやすい業界になるでしょう。
・データの蓄積と技術承継の促進
建設業界では、担い手不足や技術者の高齢化により、優れた技術をどのように承継していくかが大きな課題になっています。実はここも建設DXで改善できるポイントです。熟練技術者のノウハウをデジタル技術によって記録すれば、そのデータをもとに若い人材が技術を学ぶことができます。デジタルツールを使ったマニュアル作成なども可能です。
その他にも、遠隔操作の結果としての安全性向上や、働き方改革の実現による業界イメージの改善、離職率の低下など、多くのメリットが得られます。希望の持てる建設業界を作り上げる上で、建設DXは必要不可欠な取り組みとなっているのです。
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■橋本建設ではDX化を推進しています!
橋本建設では業務の効率化、さらにはビジネスモデルの改革のため、建設DXを推進しております。主な取り組みは、施工管理の業務効率化アプリ「ANDPAD(アンドパッド)」の活用やオンライン会議、書類や日報のデジタル化・ペーパーレス化などです。官庁への書類提出も、電子媒体で行うことが増えてきました。
こういった取り組みにより、現場にも明らかにプラスの効果が出ています。たとえば、現場との情報伝達・情報共有がしやすくなったことで、施工管理が現場へ行く回数が減りました。会議はオンラインで行えるので、会議のたびに現場から会社に戻ってくる必要もありません。社内にはオンラインワークスペースを設け、業務をサポートしています。
結果として、業務における数々の無駄な時間が減り、労働時間の削減に成功しました。現在、月の平均残業時間は10時間程度となっています。今後もさらなる業務効率化とビジネスの変革のため、建設DXを推進していく所存です。
■まとめ
建設DXは、建設業界のあり方を根本的に変える可能性を秘めています。業界で働く人たちを長年悩ませてきた数々の問題も、DX化を実現すれば解決に大きく近づくでしょう。深刻な人手不足や生産性の悪さが改善されれば、社会にとってプラスになるのは間違いありません。
また、求職者にとっても、建設DXを推進しているかどうかが、会社選びの際の大きなポイントとなります。長く安定して働きたい時は、ぜひ建設DXに力を入れている会社を探してみてください。
■橋本建設は「安定して長く働ける会社」です!
橋本建設では、建設現場で働く建築施工管理者を募集しています。弊社は神戸市で公共工事や民間の建築工事、住宅リフォームなどを行う総合建設会社(ゼネコン)です。創業50年の安定した企業で、神戸市優良工事表彰を2年連続で受賞するなど、技術力を高く評価されています。
神戸市を拠点に地域密着で活動しているため、転勤はなく腰を据えて働けます。残業時間は月10時間程度と短く、日曜祝日と奇数週の土曜は基本的に休みなので、ワークライフバランスを取りプライベートも充実させられるのが魅力です。
福利厚生や各種手当も充実しており、業務に必要な作業服や道具の準備費用はすべて会社が負担しています。資格取得支援制度もあり、取得後には昇給や資格手当が得られるので、積極的にチャレンジしてください。もちろん、普段の仕事ぶりもしっかり評価し、経験やがんばりに見合った報酬・待遇を与えています。
橋本建設では、採用にあたって経験や資格、性別は一切問いません。入社後すぐに建築施工管理と住宅リフォームの研修があるなど、研修体制が充実。従業員の年齢層は20代~60代と幅広く、ベテラン社員がしっかりと指導するため、若い方や新卒・未経験者でも安心です。
実際に未経験から入社したスタッフや、女性の施工管理スタッフも活躍しています。最近は新卒採用に力を入れているため、若い未経験者は大歓迎です。もちろん既卒者や第二新卒、中途採用の方でもOK! 職歴や経験に見合った待遇でお迎えし、施工管理技士や建築士などの資格をお持ちの方は優遇いたします。
建設業界でキャリアを積みたい時は、「安定して長く働ける会社」「未経験者の教育体制が整っている会社」を選ぶことが何よりも大切です。働きやすい環境が整い、神戸市からも技術力を評価されている橋本建設で、施工管理者として成長してみませんか? 興味のある方は、ぜひお気軽にご連絡ください。皆さんと一緒に働ける日を楽しみにしております。
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